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春の茶畑——京都・和束

お茶について

煎茶も、玉露も、抹茶も、ほうじ茶も——すべて同じ茶の木の葉から生まれます。

GREEN TEA

緑茶というお茶

緑茶は、摘んだ葉をすぐに蒸して発酵を止めてつくる「不発酵茶」です。同じ茶の葉も、発酵が進めば烏龍茶になり、紅茶になります。日本の緑茶の性格を決めるのは、まず畑です。お茶の旨味の正体はテアニンというアミノ酸で、日光を浴びると渋み成分のカテキンへと変わっていきます。覆いをかけるとこの変化が抑えられ、旨味が多く渋みの少ない葉になります。

ここから、それぞれのお茶の物語が分かれていきます。
SENCHA

煎茶——日光を浴びた、さわやかな一杯

日光をたっぷり浴びる露地栽培で育ち、日本でもっとも多くつくられているお茶です。摘みたての生葉をその日のうちに蒸し、「粗揉」「揉捻」「中揉」「精揉」と揉んでは乾かす工程を重ね、針のような形の荒茶に。生葉100kgからできる荒茶はおよそ23kgです。

HOW TO BREW / 淹れ方

70〜90℃で30秒〜1分。ぬるめなら旨味がまろやかに、熱めなら渋みと香りがきりっと立ちます。

GYOKURO

玉露・かぶせ茶——覆いが育てる旨味

玉露の畑では、新芽が顔を出す頃から約20日、光をさえぎる覆いの下で葉を育てます。かぶせ茶は、摘み取りまでの1週間ほどだけ覆う、いわば玉露と煎茶の間のお茶。覆う日数が長いほど渋みは薄れ、旨味は濃くなります。

HOW TO BREW / 淹れ方

玉露は50℃前後のぬるめの湯で1分半〜2分、少量をゆっくりと。かぶせ茶は低温なら甘く、熱めなら煎茶のようにきれよく楽しめます。

TENCHA / MATCHA

碾茶と抹茶——揉まずに、挽く

玉露と同じように覆って育てた葉を、蒸したあと「揉まずに」乾かし、茎や葉脈を取り除いたものが碾茶です。これを石臼でゆっくり挽くと、抹茶になります。揉む工程を通らないことが、煎茶とのいちばんの違いです。

抹茶について
HOJICHA / GENMAICHA

ほうじ茶・玄米茶——香ばしさを楽しむ

ほうじ茶は、煎茶や番茶を強い火で焙って香ばしさを引き出したお茶です。焙煎によって渋みや苦みが抜け、軽やかな飲み口になります。玄米茶は、炒った玄米を茶葉と同じくらいの割合で合わせたものです。

HOW TO BREW / 淹れ方

どちらも熱湯でさっと30秒ほど。香りを楽しむお茶は、熱く淹れるのがコツです。

KYOBANCHA

京番茶——京都の暮らしの茶

京番茶は、新茶を摘み終えた茶園を整えるときに刈り取った葉からつくられます。大きく育った葉を蒸し、揉まないまま天日にさらして乾かすのが昔ながらのやり方で、炙ったような独特のスモーキーな香りが生まれます。私たちにも、この京番茶を古式焙煎で現代によみがえらせた歴史があります。

お茶の保存

茶葉の風味は、湿気・酸素・光・高温・移り香の5つによって損なわれていきます。未開封なら冷暗所か冷蔵庫へ(冷やしたものは、常温に戻してから開封しないと結露で湿気ます)。開封後は密閉できる缶などに移し、2週間〜1か月を目安に飲み切るのがおすすめです。